「もう、この人とは関わりたくない」
「離れたいのに、なぜか関係が切れない」
「距離を置いても、また同じ問題が起こってしまう」
人との縁は、結ぶことだけが大切なのではありません。
関わるたびに傷つく相手や、 自分の生活を乱す関係から距離を取ることが必要になる場合もあります。
ただし、感情が大きく動いているときほど、 「今すぐ縁を切ればすべて解決する」と考えてしまいやすいものです。
陰陽寮 天衡院では、人と人との結び付きや離れ、 執着や関係の偏りを、 五衡のうち「縁衡」に関わるものとして捉えます。
ここでは、縁を切りたい相手がいるときに、 まず整理しておきたい7つのことを見ていきます。
“`「縁を切りたい」と思うこと自体は珍しくない
家族、恋人、友人、職場の同僚、知人。
人はさまざまな縁の中で生活しています。
そのすべてが、 自分にとって良い影響を与える関係とは限りません。
関わるたびに強いストレスを感じたり、 自分の考えや行動が相手によって大きく乱されたりするのであれば、 関係そのものを見直す必要があります。
しかし、 「嫌いだから切る」のか、「自分を守るために距離を取る」のか では意味が異なります。
まずは、自分がなぜその縁を終わらせたいと感じているのかを整理することが大切です。
1.なぜその人との縁を切りたいのか
「あの人が嫌いだから」という言葉だけでは、 本当の問題が見えないことがあります。
例えば、次のような理由がないか考えてみてください。
- 会うたびに傷つく言葉を言われる
- 自分の都合を無視して干渉される
- 金銭的な問題へ巻き込まれる
- 頼み事を断ることができない
- 嫉妬や競争に疲れている
- 過去の出来事を許すことができない
理由が分かれば、 本当に必要なのが「完全に縁を切ること」なのか、 それとも「適切な距離を作ること」なのかが見えてきます。
2.相手そのものと「関係の形」を分けて考える
人間関係が苦しくなると、 相手そのものがすべて悪いように感じることがあります。
しかし、実際には、 二人の関係の作られ方に問題がある場合もあります。
例えば、
- 頼まれると必ず引き受けてしまう
- 相手の機嫌を常に気にしてしまう
- 自分だけが我慢する関係になっている
- 嫌われることを恐れて意見を言えない
- 何度傷つけられても元の関係へ戻ってしまう
こうした状態では、 相手が変わっても似た関係を作ってしまうことがあります。
一人の相手を遠ざけるだけではなく、 自分がどのような縁を作りやすいのか まで見ることが重要です。
3.距離を置くことで解決できないか
人間関係には、 完全に断つことが難しいものもあります。
親族、職場の人、共通の友人が多い相手などです。
そのような場合、 必ずしも「二度と会わない」という形を取る必要はありません。
連絡回数を減らす。 二人だけでは会わない。 必要な話だけをする。 相手の問題へ必要以上に関与しない。
こうした方法でも、 縁の強さは変わっていきます。
縁切りとは、 相手を消すことではなく、 自分と相手との距離を正常な状態へ戻すこと と考えることもできます。
4.離れようとすると戻ってしまう関係ではないか
頭では「もう関わらないほうがいい」と分かっているのに、 なぜか離れられない関係があります。
恋人との別れだけではありません。
友人、親族、仕事上の関係でも起こります。
- 離れようとすると急に優しくされる
- 連絡を無視しても気になってしまう
- 何度喧嘩しても同じ状態へ戻る
- 相手から必要とされると断れない
- 苦しいのに関係がなくなることも怖い
このような場合には、 相手との縁だけでなく、 自分の中にある執着や不安も関係している可能性があります。
「相手が離してくれない」という面と、 「自分も完全には手放せていない」という面を、 分けて考えてみる必要があります。
5.似た人間関係を繰り返していないか
縁を切りたい相手がいるとき、 今回の相手だけを見るのではなく、 過去の人間関係も振り返ってみてください。
例えば、
- いつも支配的な人と親しくなる
- 頼られると断れなくなる
- 友人関係で同じような裏切りを経験する
- 職場が変わっても特定のタイプと対立する
- 関係が深くなるほど疲れてしまう
といった繰り返しです。
相手が違うにもかかわらず同じ関係が生まれているなら、 一つの縁だけではなく、 自分の縁の巡り方そのものを見直す必要があるかもしれません。
6.天衡院が見る「縁衡」とは
天衡院では、 人との結び付き、離れ、距離、執着などに関わる巡りを 「縁衡」として捉えています。
縁衡が整っている状態とは、 多くの人と強く結ばれている状態ではありません。
必要な縁が必要な距離にあり、 不要となった縁をいつまでも抱え続けていない状態です。
逆に、
- 離れるべき相手から離れられない
- 必要な人との縁がなぜか続かない
- 強い執着によって行動が制限される
- 同じ種類の人間関係を繰り返す
といった状態が続く場合には、 縁衡だけでなく、 気衡や時衡など別の衡との関係を見る必要もあります。
五衡について詳しくは、 「運命調律とは」 もご覧ください。
7.縁を切ったあとに何を望んでいるのか
縁切りを考えるとき、 意識はどうしても「相手を遠ざけること」に向きます。
しかし、本当に大切なのはその先です。
その人との関係がなくなったあと、何を望んでいるでしょうか。
- 穏やかな生活を取り戻したい
- 新しい恋愛へ進みたい
- 仕事へ集中できるようになりたい
- 家族との関係を整えたい
- 新しい人間関係を作りたい
「誰を遠ざけるか」だけではなく、 そのあと自分がどこへ向かうのか を考えておくことが重要です。
一つの縁が終わったあとには、 新しい縁が入る余地も生まれます。
悪縁を断つことと相手を不幸にすることは違う
「縁を切りたい」という気持ちが強くなると、 相手にも苦しんでほしい、 自分と同じ思いをしてほしいと感じることがあります。
しかし、 自分がその関係から自由になることと、 相手へ不幸を求めることは別の問題です。
相手への怒りだけに意識を向け続ければ、 実際に距離ができたあとも、 心の中ではその人物との関係が続いてしまうことがあります。
縁を終えるのであれば、 相手を追い続けるのではなく、 自分自身がその関係から離れていくこと も必要です。
縁切りに関わる術式を考えるとき
天衡院では、 「縁を切りたい」という願いだけを見て、 一律に同じ術式を定めるわけではありません。
なぜ離れられないのか。 どのような関係が続いているのか。 その縁が他の人間関係や仕事、生活へどう影響しているのか。
そうした内容を五衡から読み、 必要となる術系を定めます。
縁の整理だけが必要な場合もあれば、 周囲の障りに関わる気衡や、 次の縁へ移る時期に関わる時衡も含めて見る場合があります。
天衡院の術式については、 「術式」 をご確認ください。
自分だけでは縁を整理できないとき
「何度離れようとしても戻ってしまう」
「相手のことを考えるだけで生活が乱れる」
「人が変わっても同じような関係を繰り返している」
そのような場合は、 今回の相手だけではなく、 これまでの人間関係を含めて流れを整理することで、 共通する偏りが見えてくることがあります。
陰陽寮 天衡院では、 申願内容から縁・運・気・時・命の五衡を読み、 現在の状態と望む未来に応じて必要な術式を定めます。
申願者自身が、 「完全な縁切りが必要なのか」 「どの術式を選ぶべきなのか」 をあらかじめ判断しておく必要はありません。
